【基礎編】デイケアで働くには資格が必要なのか?

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【基礎編】デイケアで働くには資格が必要なのか?

はじめに

デイケアは、通所リハビリテーションとも呼ばれる介護保険サービスのひとつです。
利用者様が自宅から通って、介護施設を利用するという利用スタイルはデイサービスと同じです。しかし、利用者様の目的が「リハビリテーションをうけること」という点がデイサービスと異なっています。
私たちがよく耳にするデイサービスとは利用目的が異なるデイケアで働くには、特別な資格が必要なのでしょうか。
詳しく見ていきましょう。

デイケアに資格は必要?

リハビリができる場を提供するデイケア。
そう聞くと、リハビリの資格を持った専門職だけの職場をイメージする人もいるのではないでしょうか。
では、デイケアで働く人は、リハビリに特化した資格を皆が持っているのでしょうか。

介護職なら無資格でもOK
デイケアで介護職員として働く場合、必ず所持していないといけない資格は定められていません。事業所の方針で介護福祉士や介護職員初任者研修、実務者研修を修了した人に限定して採用をすることはあります。

しかし、法的には資格がなくてもデイケアで働くことは可能です。
デイケアで行うリハビリ(機能訓練)を提供するのは理学療法士や作業療法士、一定の条件を満たしている看護師であることが原則です。
デイケアで働く介護職員は、デイサービス同様に入浴介助や排泄介助、レクリエーション活動などを行います。
リハビリの補助的な業務をすることはありますが、一日を通しての業務はデイサービスの介護職員とほぼ変わりないといえます。

運転免許は送迎業務で必要
デイケアは通所サービスの一つなので送迎業務が毎日あります。
送迎担当を専門的に行う人を採用し、介護士として位置付けする事業所もありますが、慢性的な人手不足である介護業界では、多くの場合は介護職員が送迎業務も行っています。
そのため、運転免許証は所持している方が良いでしょう。

デイケアの送迎では、バンタイプの車両を使用することが多いようですが、大きくてもハイエースなので普通自動車免許を所持していれば大丈夫です。

リハビリ特化型通所サービスとの資格保有者の配置の違い
資格の話に関連して、参考までにデイケアとの違いが紛らわしいリハビリ特化型通所サービスについてまとめておきます。

デイケアとリハビリ特化型デイサービスはリハビリに重点を置いているという点で、提供するサービス内容が似ています。
異なる点として2つ挙げると、一つは一般的にはデイケアは個別リハビリが受けられる場です。
そして二つ目は、デイケアでは、医師・看護師・理学療法士・作業療法士・言語聴覚士が専任スタッフとして配置されていますが、リハビリ特化型通所サービスでは医師や理学療法士・作業療法士・言語聴覚士の配置が義務付けられていません。
この2点が両者の違いといえます。
医学的な判断のもと、より専門的なリハビリが必要な方は、デイケアの利用が向いていると言えるでしょう。

資格を取得してデイケアで働くメリット

デイケアで働くためには介護職として働くのであれば、必要とされる資格は法的にはありません。
しかし、だからこそ資格を取得すると得られるメリットもあります。
資格を取得してデイケアで働くメリットをいくつかみていきましょう。

介護の知識が得られる
デイケアで介護の仕事をする上で、介護の専門的な知識や技術を学ぶことは利用者様に対して満足できるサービスを提供できるだけではなく、自分自身のスキルアップにつながります。

そのため、初めて介護の現場で働くという人は、介護の基礎を学ぶ介護職員初任者研修を修了しておくことが望ましいでしょう。
旧ヘルパー2級相当の資格に該当する介護職員初任者研修を修了することで、書類選考が有利になったり、事業所によっては資格手当が支給されることもあります。

また介護職員初任者研修を修了し、働きながら更に学び続けることで得られるメリットもあります。
介護の実務経験を得ることによって介護福祉や介護支援専門員、社会福祉士、精神保健福祉士のなどの更に上級の資格試験にチャレンジできる可能性が広がります。

初任者研修プラス実務経験で介護福祉士へのステップアップ
具体的に介護関連の基礎的資格である介護職員初任者研修から国家資格である介護福祉士を目指す場合についてまとめてみます。

現在、介護職員初任者研修を終了しステップアップを目指す方のキャリアパスは、「実務者研修」→「介護福祉士」です。
実務者研修は、介護福祉士国家資格の受験要件とされる研修です。
無資格から介護福祉士を目指す場合、実務者研修の修了と3年の実務経験3年が必要になります。
では、修了しても介護福祉士の受験資格要件に当てはまらない介護職員初任者研修は受講する必要はないのでしょうか。

実は、介護職員初任者研修を修了していると実務者研修で免除となる科目が多くあります。都道府県の判断によっては介護職員初任者研修の全科目が免除される場合もあります。
このことから、介護職員初任者研修で、介護業務に必要な最低限の知識や技術、考え方のプロセスなどを着実に学んでいくという方法は地道で堅実であるといえます。

デイケアで働く上でのおすすめの資格

無資格でも働けるデイケアですが、資格を取得して働くメリットがあることがわかりました。
ではどんな資格を取得するのがいいのでしょうか。
おすすめの資格とその取得方法をご紹介します。


介護職員初任者研修
介護職員初任者研修は、基本的な介護の知識と技術を学ぶ介護の入門資格です。
旧ホームヘルパー2級や介護職員基礎研修という資格の代わりとなる研修です。
受講にあたっては特に必要な要件や資格はありません。
130時間の研修を受けることで取得できます。

介護職員初任者研修は、訪問介護を想定したカリキュラムから、訪問や施設介護など現代の介護を学べるカリキュラムに変更されました。
シーツの敷き方から、移動移乗のためのボディメカニクス、おむつのあて方や衣服の着脱方法などすぐに現場に出られるような演習が学べるので、より広範囲な技術を学べるようになっています。

介護福祉士
介護福祉士は、福祉関連の国家資格のひとつです。
介護福祉士の受験資格を得るためには2016年度からは、3年以上の実務経験に加えて実務者研修(450時間)の受講が必要になりました。

介護等の業務に3年以上従事して実務者研修を修了した人は、介護福祉士試験の実技試験が免除されます。
介護福祉士は、介護の専門知識や技術を実践し伝える現場のリーダー的存在といえます。
介護が必要な利用者様に対して、食事や入浴、排泄、歩行などの介助を行います。
そして、介護者からの相談に応じて助言することもあります。
介護のケアチームの中に在っては、利用者様に対しての新たなニーズが見つかったときはケアマネージャーに提案することができる技量も大切です.

また、介護福祉士の上位資格として『認定介護福祉士』という資格が創設され、2018年6月現在で28名の認定介護福祉士が誕生しています。

おわりに

病院や医院、介護老人保健施設に併設される通所系のリハビリを提供するデイケアで働くためには、資格を取得した方が採用試験や収入面で有利であるということがわかりました。
特に、介護職員初任者研修や介護福祉士は求人票においても件数も多く、介護に対する知識や技術が現場に求められています。
これからデイケアで働くことをお考えの人は、キャリアカルテに相談してみてはいかがでしょうか。


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