デイケアの内容とは?デイサービスと何が違うの?
はじめに
通所リハビリテーションとも呼ばれるデイケアは、専門的なリハビリを利用者様に提供する介護施設です。
デイケアは同じ通所介護サービスに属するデイサービスと、混同されてしまうことがよくあります。
デイサービスでも、機能訓練というリハビリに似た取り組みを行っていますが、デイケアのリハビリとは異なるものなのです。
その他にもデイサービスとデイケアには、異なる部分がたくさんあります。
そこで今回はデイケアとデイサービスの違いについて、取り上げていきましょう。
デイケアで働く魅力も後半で紹介するので、デイケアに就職したいと思っている方は、ぜひ参考にして下さい。
デイケアとは?
デイケアは通所型介護施設として有名ですが、詳しいことはあまり知られていません。
例えばデイケアの利用時間は、基本的に日中の6時間ほどとされています。
しかしデイケアを3時間利用できるショートケアや、午後4時以降の4時間利用できるナイトケアなどもあることは、まだ認知度が低いのです。
そこでまずデイケアの基本情報について、見ていきましょう。
デイケアの役割
デイケアの主な役割は、利用者様の自立や社会復帰に向けた、身体機能の維持と向上とされています。
デイケアでは、常駐している理学療法士、作業療法士などのリハビリのプロが、専門的なリハビリを提供しているのです。
さらにデイケアでは利用者様の社会復帰の支援として、利用者様同士のコミュニケーションも大切にしています。
デイケアでのグループ活動や、レクリエーションに参加することで、社会性が培われ、利用者様は日常生活に戻りやすくなるのです。
またデイケアでは、送迎サービスや介護士による入浴、食事の介助や医療スタッフによる健康チェックも行っています。
そのため、ご家族様は安心して利用者様をデイケアに預けることができ、その利用時間を自由時間として使えるのです。
このようにデイケアは、利用者様のご家族様の介護の負担軽減にも役立っています。
デイケアの利用対象者
デイケアの利用者様の多くは、退院後日常生活に戻るには、まだリハビリが必要と診断された方です。
デイケアではそのような利用者様に、効率的なリハビリを中心とした生活リズムを整えるサービスを提供しています。
またデイケアの利用者様の中には、精神疾患を患っており、自立した日常生活を送ることが難しい方も含まれます。
そのためデイケアには、精神科の医師やセラピストなども常駐しているのです。
デイケアでは、精神疾患のある利用者様の自立支援医療として、認知行動療法やペット療法などを行うこともあります。
デイサービスとの違いとは?
デイサービスとデイケアは名前も似ているので、つい間違えてしまいがちです。
しかしこの2つには、はっきりと異なる点があるのです。
そこで以下ではデイサービスとデイケアの違いについて、確認しましょう。
デイサービスとデイケアの主な目的
デイサービスとデイケアには、一見同じような業務内容がたくさんあります。
例えばデイサービスの機能訓練とデイケアのリハビリテーションです。
機能訓練とはデイサービスで行われている、利用者様の身体機能の回復を目的とした訓練です。
しかしデイサービスの主な目的は、入浴や食事などの、生活に必要な介護の支援なので、その機能訓練は専門的なものではありません。
一方デイケアの主な目的は、利用者様の自立を目指したリハビリテーションです。
そのためデイケアでは、言語聴覚士や理学療法士などの、リハビリのプロによる専門的なリハビリを提供しています。
リハビリ施設の充実度
デイケアの特徴の1つに、リハビリ施設の充実が挙げられます。
デイサービスの主な業務は日常に必要な介護なので、デイサービスのリハビリ施設はデイケアほど充実していないのです。
デイケアにはリハビリ専用の機械や部屋があり、他の介護施設では提供できないリハビリも、提供できます。
さらにリハビリ専用の機材を安全に操作するためには、リハビリに詳しいプロが必要です。
そのためデイケアには、利用者様のリハビリを見守る理学療法士や、作業療法士などのリハビリのプロが常駐しています。
利用者様の平均年齢
デイサービスの利用者様の多くは、介護保険サービスを受けている高齢の方とされています。
日常的な介護を目的とするデイサービスでは、利用者様の平均年齢は高くなりがちです。
しかしデイケアの利用対象者は、リハビリが必要な方なので、比較的若い年齢の利用者様もたくさんいます。
高齢の利用者様だけが突出して多いという訳ではないので、デイケアの利用者様の平均年齢は低めなのです。
そのためデイケアは、異なる世代の利用者様同士が、交流できる貴重な場でもあるといえます。
デイケアで働く魅力とは
さまざまな分野のプロが常駐しているデイケアは、魅力がたくさんある職場です。
リハビリを通して、利用者様と密接に関わることができるデイケアは、大きなやりがいも感じられる職場といえます。
そこで以下ではデイケアで働く魅力について、詳しく見ていきましょう。
利用者様との喜びの共有
デイケアで働く最大の魅力は、利用者様と二人三脚で苦しいリハビリを乗り越えた時の喜びでしょう。
デイケアではまずリハビリの目標を立て、その目標達成を目指すという形でリハビリが行われます。
リハビリを行いながら、定期的にリハビリの成果を確認する運動機能評価を行うのです。
利用者様の中には、ケガや病気の後遺症によって、やりたいことができないという方もたくさんいます。
そのため目標を達成できたときは、介護職員と利用者様で喜びを分かち合えるのです。
またリハビリの目標には、利用者様の心の支えになるように、具体的なことを掲げられます。
例えば孫の幼稚園のボランティアとして活躍したいという目標や、週2回の老人会に通えるようになりたいという目標です。
これらの具体的な目標は、辛いリハビリを続けるモチベーションそのものになるでしょう。
介護の枠を超えた知識や技術の吸収
デイケアは介護施設の1つですが、看護師や医師などの医療スタッフや、理学療法士や作業療法士などのリハビリのプロも常駐しています。
そのためデイケアで働いていると、介護だけでなく、医療やリハビリの分野の知識も自然と深まるというメリットがあるのです。
他の介護施設と比べて業務範囲が広いデイケアは、介護職員の仕事内容も複雑で大変なことも多いでしょう。
しかしその分利用者様の喜びを実感できますし、医療やリハビリのプロの仕事を間近で見ることができます。
効率的に幅広い知識を吸収できる介護施設で働きたい方には、デイケアが最適でしょう。
おわりに
リハビリに特化した通所介護施設であるデイケアは、利用者様と喜びを共有できるやりがいのある職場です。
業務範囲が広いので、仕事に慣れるまでは、大変なことも多いかもしれません。
しかし業務範囲が広いからこそ、医療やリハビリに関する知識や技術も、実践的に学ぶこともできるのです。
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