ブランクがあっても大丈夫!介護職に復職する際のポイント
はじめに
一度は介護の仕事に就きたい、と思って就職したとしても、結婚や子育て、または他の事情で介護の仕事を離れる人もいます。
医療と同じように、介護の世界も日進月歩。毎年、新しい介護用品が開発されたり、新たな手法や考え方が論じられたりしているため、ブランクがあると介護職に戻ることが難しいと考える人もいるようです。
しかし実際には、ブランクがある人もたくさん働いています。
ポイントさえ押さえれば、安心して介護職に復職することができます。
今回はブランク明けからの復職のポイントについてご紹介します。
ブランクがある人は何が不安なのか?
ブランクがある人は、一度は介護の仕事を経験しているので、仕事内容を覚えていたはずです。
本来であれば、復職すれば以前の業務を思い出し、スムーズに仕事に慣れていくことができるはずなのですが、ブランクがあることで不安を覚える人は、実際にはどういったことを心配しているのでしょうか。
項目別に解説していきます。
仕事についていけるのか
これは介護の仕事だけに限ったことではありませんが、自分がその仕事から離れていた間、どんな風に仕事内容が変わっているのか分かりませんから、仕事についていけるのか不安になります。
また介護の仕事の場合、接する利用者様の状態、利用者様その人も変わります。
例えば「トイレ介助」を行う場合、原則的には介助方法が同じであっても、利用者様によって、また同じ病気でも症状によってトイレ介助の方法が変わってくる場合があります。
一から利用者様の情報を覚えて介助に入らなければならないので、今の仕事についていけるのか不安になるのです。
職場に馴染めるか
介護業界は、人の入れ替わりが比較的激しい業界といえます。
また中には、経営者は変わらなくても施設の管理者が変わっている場合もありますし、上司が変わることもあります。
この場合、復職した職場の人間関係に馴染めるかどうか、というのは大きな不安の種です。
特に介護の仕事は、感情労働といわれるストレスがたまりやすい仕事の一つです。
慣れない利用者様への対応でストレスがたまるところへ、復帰して新しい職場の人間関係でもストレスがたまってしまうのではないか、と不安に思う人が多いのです。
そもそも採用されるかどうか
技術、人間関係などさまざまな不安は頭をよぎるのですが、そもそも「ブランク明けでも採用してもらえるのだろうか」という不安があります。
採用担当者の立場になれば、中途採用を検討するにあたり、直近まで現場の第一線で働いていた人の転職の方がブランク明けの人よりも採用しやすい、というのもうなずけます。
また、ブランクが空くことになった理由に注目する採用担当者もいることでしょう。
特に女性の場合、出産や子育てが理由であれば、子どもが小さい段階での復職は、急な休みや勤務交代などの可能性があります。
このような理由から、採用されるかどうかを不安に思ってしまう人も少なくありません。
介護職はブランク明けの人が多い?
仕事というのは、一度苦労して覚えたことはなかなか忘れないものですし、愛着もわいてきます。
その仕事に喜びや誇りをもっているなら、なおさらのことだといえます。
一度はその仕事から離れた人でも、ブランク明けで戻ることが多いのです。
介護職においても、仕事に就きたいという理由や仕事内容の特性に注目すると、ブランク明けの人が多い理由もうなずけます。
妊娠・出産を経て戻ってくる人も多い
もともと介護など福祉の業界は、世話好きだったり、人と接することが好きな人が多い業界です。
結婚し子どもが生まれ、子育てのために一度は仕事から離れたとしても、子育てが落ち着いたら介護の仕事に戻りたい、と思っている人も多いのです。
また、最初からフルタイムの正社員として復職しなくても、時短のパートやアルバイトケアスタッフとして復職する人も多くいます。
特に有料老人ホームや特別養護老人ホームなど入居系の施設の場合には、夜勤があるためシフト制の勤務体制となります。
子供が小さいうちは子育てをしながら早番から夜勤までをこなすのは大変です。
反面シフト制なので、子供が保育園に行っている間だけ、旦那様が面倒を見てくれる土日だけ、など融通の利く短時間勤務で復職してくる人が多いようです。
他業種を経験して戻ってくる人も
一旦は介護から離れ他の業種を経験したけれど、やっぱり介護に戻ってきた、という人も多くいます。
介護の仕事は簡単な仕事ではありません。
時には自分の感情を抑えて利用者様の対応を求められる場合もあります。
そういった環境ではストレスもたまりますし、他の業界を見てみたいと欲も出てきます。
そうして他業界に転職しても、介護の仕事でしか味わえない達成感や満足感を思い出して介護の現場に戻る人も多いのです。
ブランク明けの不安を解消するには?
介護職にはブランク明けの人も多いからといって、不安がなくなるわけではありません。
少しでも不安を解消し、ケアスタッフとして復帰するにはどうすればいいのでしょうか。
「他の人はできたけど、自分は大丈夫だろうか」「受け入れてもらえるだろうか」と不安はつきないでしょう。
そこで復職のための不安を解消する方法をご紹介します。
以前のようにできると思わない
ブランク前と比べれば、体力が落ちていたり、慣れるまでは介助に時間がかかったり、ということはありえます。
また、介護の世界も日進月歩です。
新しい介護技術や介護過程に、自分の体が思うようについていかない、ということもあります。
ですから復職する際には、ブランク前と同じように自分が動けるとは思わないようにしましょう。もちろん、少しでもブランク後の仕事内容についていけるように努力する必要がありますが、あらかじめ自分が考えているよりも実際の働きぶりは落ちる、ということを覚悟しておくと、精神的に楽になります。
今の職場のルールに従う
復職した後の職場のルールが、ブランクの前と違っていたとしても「前はこうだったのに」と思わずに今の職場のルールに従うようにしましょう。
今の職場のルールに従えるか、ということは、採用担当者も気にするポイントです。ブランク前のルールに固執してしまうと今の職員との軋轢を生む原因になります。「前はこうだった」と思っても表には出さず、まずは今の職場に慣れる努力を優先しましょう。
あらかじめ正直に「ブランクがある」と伝える
経験者であれば、書類通過率も高くなりますが、採用担当者の期待も高まります。
「ブランクがある」と打ち明けたら採用されないのではないのかと不安になりがちですが、ブランクを隠して現場に出ると即戦力として研修を減らされてしまう可能性があります。
採用側としても後からブランクがあると分かるよりも、予めブランクがあることを把握しておいた方が現場の混乱も少なく、職場に馴染みやすくなります。
「ブランク」というマイナスワードを伝えるのは勇気がいりますが、自分が働きやすい環境を作るためにも自分のありのままの状況を伝えるようにしましょう。
おわりに
せっかく覚えた介護の知識や技術ですから、多少ブランクがあったとしても、やる気さえあれば活かせる職場はたくさんあります。
また謙虚な気持ちをもつことも大切です。そうすれば周囲からの理解を得られ、働きやすい職場を自分から作り出すこともできるでしょう。
介護の仕事は、これからもなくてはならない仕事です。ぜひ、経験を活かして介護職で活躍してみてはいかがでしょうか。
ブランク明けの転職活動が不安な方はぜひキャリアカルテまでご相談ください。
面接対策や志望動機の書き方などの履歴書添削など、介護業界への転職活動が久しぶりの方もスムーズに内定獲得できるようにしっかりサポートしてくれますよ。
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