腰痛には温湿布と冷湿布どちらがいいの?正しい対処法とは
はじめに
介護職員の職業病ともされている腰痛には、鎮痛効果が期待できる湿布で処置するという方が多いでしょう。
しかし、腰痛は原因がはっきりしないことが多いために、温湿布か冷湿布かで迷ってしまいがちです。
そこで、今回は腰痛になった時の温湿布と冷湿布の正しい使い方を紹介していきます。
腰痛になった時に湿布をよく使うという方は、ぜひ参考にしてください。
温湿布・冷湿布の違いとは?
湿布を上手く使い分けるには、温湿布と冷湿布それぞれの特徴や効能を把握することが重要です。
そこで、まず温湿布と冷湿布にはどのような違いがあるのか、確認していきましょう。
温湿布の効能
ほとんどの温湿布には、体を温める効果のあるトウガラシエキスが配合されています。
トウガラシエキスの効果で腰の血行を良好に保ち、患部に溜まっている老廃物を取り除くのです。
同時に温湿布に配合されている鎮痛効果のある成分で、炎症を抑えます。
冷湿布
冷湿布には、皮膚の温度を下げる効果があるサリチル酸やハッカ油などが含まれています。
それらの成分や湿布に含まれている水分で、患部を冷やして炎症を抑えます。
温湿布とは真逆のメカニズムですが、幹部の炎症を抑えるという効果は同じなので、どちらも腰痛の鎮静には有効です。
腰痛の時は温湿布?冷湿布?
効能がほとんど同じ温湿布と冷湿布は、腰痛の時にどのように使い分けるべきなのでしょうか?
以下では、腰痛の時の温湿布と冷湿布の正しい使い方を取り上げていきます。
貼って心地よい方でOK
腰痛の症状の見極めは医者でも難しいものです。
素人ではもちろん判断がつきませんので、温湿布でも例湿布でも基本的に自分が心地よいと感じる方を貼りましょう。
患部が熱を持っている腰痛や、痛みが激しい急性期の腰痛がある場合には、ひんやりと冷感のある冷湿布をおすすめします。
慢性期に入った腰痛があったり、腰の血流が悪かったりする場合には、じんわりと温まる温湿布を使って血流を改善しましょう。
どちらも根本改善はできない
湿布には炎症や痛みを抑える効果が期待できますが、これはあくまで対症療法です。
腰痛の直接的な原因である筋肉の凝りや緊張をほぐす効果はありません。
そのため、腰痛を根本的に改善したい場合は、整骨院や病院に通ったり、腰痛体操をしたりすることが大切です。
腰痛体操は無理をして行うと、逆効果になることもあるので、腰痛が激しい時は無理をして行わないようにしましょう。
湿布を使う時の注意点
湿布は腰痛の強い味方ではありますが、正しく使わないと、皮膚に痛みを引き起こすことがあります。
そのようなことを避けるために、湿布を使う時の注意点もきちんと確認しましょう。
入浴後はすぐに貼らない
入浴直後は平常時よりも体温が高く、その状態で温湿布を張ると、温湿布に含まれているトウガラシエキスが皮膚に浸透しすぎることがあります。
その結果、皮膚に痛みを伴う炎症を引き起こす恐れがあるのです。
さらに、入浴直後は大量に汗が出ているので、湿布が密着しにくくなっています。
そのため、入浴後には最低30分の時間を空け、十分に汗が引いてから湿布を貼るようにしましょう。
貼りっぱなしにしない
同じ個所に長時間湿布を貼ることが、皮膚の炎症の原因になることもあります。
そのため、入浴前には必ず湿布を剥がしましょう。
毎日同じ位置に湿布を貼っていてもその部分がかぶれやすくなります。
継続的に湿布を貼る必要がある場合は、毎回少しずつ貼る位置を変えることをおすすめします。
おわりに
腰痛の時には、気軽に使える消炎鎮痛剤である湿布は頼もしい味方になります。
注意点をしっかり守って、賢く安全に湿布を使いこなせるようにしましょう。
また、湿布を貼っていても痛みが引かない場合は、椎間板ヘルニアや子宮内膜症などの病が原因である可能性が高いのです。
そのため、湿布では痛みが引かない場合は、なるべく早く医師に相談して治療を受けましょう。