介護現場でおすすめのレクリエーション
はじめに
入所施設やデイサービスセンターでは、利用者さんがリハビリや認知症予防だけでなく、楽しみや生きがいを見出だせるようにとレクリエーションを積極的に取り入れている所が増えています。
利用者さんの嬉しそうな顔や楽しそうな顔を見ることは嬉しい限りですが、毎回違った内容を考えたり、どんなものがリハビリかつ喜ばれるのか、準備に頭を悩ませている職員も多いようです。
そこで今回は、そんな悩める介護職員さんの一助になるようなおすすめのレクリエーションをいくつかご紹介したいと思います。
1. 名句誕生ゲーム
利用者さんの中には俳句が趣味、という方もいるのではないでしょうか。
そんな俳句好きな方、俳句に興味のない方でも楽しむことができ、かつ頭の体操にもなるのが「名句誕生ゲーム」です。
① まず職員がホワイトボードなどに季語を書きます。(なるべく多く)
② その季語を使って利用者さんに俳句を作ってもらいます。
③ 俳句ができた方に発表をしてもらいます。
このレクリエーションの目的は「いい句を作る」ということではなく、「言葉を組み合わせる」という作業を通して脳に刺激を与えるということです。
もちろんいい句が生まれれば拍手で評価し、ちょっと変わった句なら利用者さんの笑い声を誘うことができるかもしれませんね。
最近では俳句の出来を競うバラエティー番組もあるくらいですし、日々のレクの候補の一つに入れてみてはいかがでしょうか。
2. 紙コップお宝探し
次にご紹介するのが「紙コップお宝探し」。手と脳両方を刺激するレクリエーションです。
① 内側が透けて見えないような紙コップを用意します。(10個ほど)
② 紙コップの内側に2個だけ「アタリ」と書いておきます。※外側から見えないように書いてください。
③ それを逆さに伏せてバラバラに並べます。
④ スタートの合図で、利用者さんに紙コップを開けてアタリを見つけてもらいます。
⑤ 1分経ったら終了です。
ポイントはハズレの紙コップは必ず元のように伏せてもらうことです。
「開ける」「伏せる」という繰り返しの動作に加え、「これは見たかな」と考えることによって脳が刺激され、短期記憶の訓練になります。
紙コップの内側にハートやマルなど記号を書いて神経衰弱にしてみるのも面白いかもしれません。
3. 早口言葉
3つ目は食事やおやつの前におすすめな誤嚥防止の嚥下トレーニングにもなるレクリエーションをご紹介します。
① ホワイトボードなどに利用者さんに言ってもらう早口言葉を書きます
② まずは介護職員が発音し、それに利用者さんが続くといった形で早口言葉を繰り返します
③ 最初は簡単なものから始め、徐々に難易度を上げていきます。
ゲーム要素を持たせるのであれば、「最後まで噛まずに言えた人が勝ち」とルールを決めてみてもいいかもしれません。
【レクに使えるおもしろ早口言葉ネタ】
バナナのなぞはまだなぞなのだぞ
江戸の殿どのの喉にも浅田アメ 水戸の殿どのの喉にも浅田アメ どの殿どのの喉にも浅田アメ
瓜売りが瓜売りにきて売り残し 売り売り変える瓜売りの声
おわりに
私たちでも言いにくいものも多く、舌と口をたくさん動かすので誤嚥防止のトレーニングにもぴったりです。
ここでご紹介したレクリエーションはほんの一部であり、最近では「パルロ」というレクリエーションを一緒に行うロボットも登場しているようです。
ロボットの導入は難しくても、レクリエーションのネタをまとめているサイトもあるので、是非日々のレクのアイデアにご活用してみてはいかがでしょうか。