介護と看護の違いとは?

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介護と看護の違いとは?

はじめに

「介護」と「看護」、字でみると1文字違いですが、実際にはどのような違いがあるのでしょうか。
利用者様や患者様のために働く、という意味では同じ対人援助職ではあります。
しかし、資格や仕事内容など違いは多く、お互いの役割を持って働いています。
今回は介護と看護の違いについてご紹介していきます。

1. 介護と看護の違い

介護と看護の違いは具体的にどういったものがあるのでしょうか。

・目的
「介護」は介助を必要としている高齢者や障害を持っている方に対し介助を行います。
安心して暮らせるように落ち着く場所と気持ちを優先します。
一方、「看護」は医療面から病気やけがを治すことが第一優先です。
生活面よりも病気やけがの治癒が優先されます。

・必要な資格
介護職は、訪問ヘルパーを除けば資格がなくても従事することができます。
介護職員初任者研修という初心者向けの資格もありますが、最短2週間で取得することができます。

一方で看護職は「正看護師」または「准看護師」の資格が必要です。
取得には准看護師で最低でも2年間、正看護師で3年間看護師学校または短期大学に通い、試験に合格する必要があります。

介護と看護では資格取得までの知識量には大きな差があり、できる業務範囲の広さと給与差もこれに比例しているといえます。

・業務内容
介護士は利用者様の日常生活のお手伝いが主な仕事です。
一方看護師は利用者様・患者様の病気・けがの治癒が目的です。
また看護師は医療行為が認められていますが、介護士は研修を受けた一部の人が一部の医療行為(喀痰吸引など)のみ、条件付きで認められています。
介護士にできる仕事は看護師もできますが、看護師にできる仕事を介護士は一部しかできません。

2. 介護と看護では視点も違う

介護と看護では仕事の目的や業務内容が異なるため、業務上での視点も異なってきます。
具体的に例を挙げて解説していきましょう。

・視点が違うゆえに対立することも

利用者様 A様 80代女性 
・左手足に麻痺があり、車いすでの生活が中心。
・風邪気味で鼻水が出ているが、熱はない。血圧も安定している
・居室に閉じこもりがちで最近元気がない
・入所前は家の庭のガーデニングが趣味だった


この場合、介護側からすると「元気がないA様を散歩に連れて行き、趣味だった花を見せてあげたい」とA様の生活の質の向上を目的に散歩を提案します。
一方看護側としては風邪の兆候があるA様の体調管理が目的ですので、外出を懸念します。
こうしたお互いの目的・視点の違いから介護と看護で対立してしまうこともあります。
お互いの目的を達成した上でA様に一番いい方法を選択するにはどうすればいいのでしょうか?


・情報を共有しあう
福祉の現場に限らず、情報の共有はどの職場においても重要です。
特に施設など介護現場では利用者様の情報把握は非常に大事です。

今回のケースではA様は風邪気味ではありますが、熱もなく血圧は安定しています。
看護側に「風邪」という情報しか共有できていなければ、看護としては「風邪が悪化する恐れがあるので、外出は認められない」と判断をせざるを得ません。

しかし、「熱はなく、血圧は安定している」という詳細な情報が共有できていれば、看護側としても「少しだけなら」と条件付きで外出を認めることができるかもしれません。
情報を共有することによってケアの方法や方針の対立を避けることができますし、利用者様にとってより良いケアを見つけることができるかもしれません。

まとめ

介護と看護、様々な違いがありますが、どちらが偉い、ということはなく、お互い立場は違えど、利用者様の生活を支えているという点では同じサービス業、対人援助職なのです。
お互いの立場を尊重しながら、情報の共有をしあってよりよいケアができるといいですね。

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