特別養護老人ホームの仕事内容は激務?

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特別養護老人ホームの仕事内容は激務?

特別養護老人ホームの仕事内容は激務?

まず介護と聞くと一番始めに思い浮かべるのが「特別養護老人ホーム」ではないでしょうか?私も介護業界に転職した際この「特養」から入りました。私は当時ヘルパー2級を取り就職しましたが、無資格で就職した方もいます。実際はどうなの?大変なの?と思う方いらっしゃると思いますので実際の現場での体験も踏まえお伝えしたいと思います。

どんな施設?

特別養護老人ホームは、身体や精神に障害などがあって、家庭での介護が難しい高齢者が入所する施設です。介護保険制度上は「介護老人福祉施設」と言います。入所者にとっては生活の場であり、終の棲家となります。社会福祉法人や地方自治体が運営する公的な施設です。
ご入居の対象となる方は、65歳以上で要介護1~5の認定を受け、常に介護が必要な状態で自宅での介護が困難な方ですので、寝たきりや認知症など比較的重度の方、緊急性の高い方の入居が優先となります。そのため、入居待ちの方が非常に多く、全国の入居待機者数は約40万人とも言われています。入居までに早くて数ヶ月、長い場合だと10年ほどかかることもあります。
民間企業などが運営する「有料老人ホーム」ですとその施設毎の特色や幅広いご利用者を対応している分介護が必要でないご利用者もいます。
自立に向けて積極的な介護を行うというよりは、日々の生活に寄り添う介護が中心です。ここが、原則として3カ月で自宅へ帰れるよう機能訓練などを行う老人保健施設との違う点です。

仕事内容は?

ほとんどの施設がシフト制で、早番(7:00頃~16:00頃)、日勤(9:00頃~18:00頃)、遅番(10:30頃~19:30頃)の3交替制で、夜勤(16:30頃~翌9:30頃)もあります。夜勤は月4~6回、勤務体制は4週8休が多いです。

入所者の食事介助、入浴介助、排泄介助、おむつ交換、着替え介助、話し相手やレクリエーション運営などを行います。この他にも日々の記録や書類作成、カンファレンス、掃除、ベットメイキング、行事の準備などがあります。
人の死と隣り合わせの現場で、夜勤中、急変があった場合は自らが中心となって対応しなくてはならない場合があります。

特に特養は重度で寝たきりの方や重度の認知症の方などが多いです。
寝たきりの方が多いと当然「ベッドから車いすなどへ移す」移乗介助や、おむつ交換やトイレの介助の方などの排泄介助があります。後は食事なども介助します。朝の起床からこの介助が多いです。
起床介助→食事介助→歯磨き介助→排泄介助→お風呂介助→食事介助・・・・。よは体力勝負です。腰痛にも注意が必要です。特に忙しい施設や人手が足りないと移乗介助を一人で行ってしまったりするところもあり、ご利用者も危険ですし、腰を痛めて退職された職員を何人も見てきました。

大切なことは「職員に負担を掛けない環境づくり」や「職員を大事にしている職場を選ぶこと」

もしすでに特養で働いている方なら「職員に負担を掛けない環境づくり」をすることが大事だと思います。現場の職員で話し合ったり、上に働きかけることも大事だと思います。
もしあなたが今後特養で働きたいと思っているなら、「職員を大事にしたいと心がけている職場」を選ばれた方が良いです。上層部の考え方などが結構現場に反映されているところが多いです。「職員を大事にすること」が「利用者への喜びに繋がる」からです。
たとえば座位の取れないご利用者の移乗介助ひとつとってもちゃんと二人で行える環境かということが求められます。
過度に職員に負担が行っている職場ではないか、そこで働いている職員さんの表情などを見て決められるのが良いかと思います。